歯のはなし86
2018.05.12
今回は「舌足らず」についてのおはなしです
舌足らずは「したったらず」と言われることも多いです
「舌足らず」とは舌の動きが滑らかでなく、
はっきりと発音することがむずかしい状態のことをいいます
「さ・た・な・ら行」などの舌を上に持ち上げて発音する音の滑舌が悪くなり
聞き取りがむずかしいです
以前、バラエティ番組で「滑舌悪い芸人」なんて取り上げられたことがありましたね
また、子どもや女性の舌足らずなしゃべり方は「かわいい」なんていう人もいるようですが、
本人にしてみると相手に自分の言いたいことが伝わらないこともあり、
不便に感じている方も少なくないように思います
舌足らずの原因としてはいくつかあり、
・生まれつき舌が短い
舌の裏にある舌小帯というヒダが極端に短いと滑舌に影響します
舌小帯切除という外科処置をして改善することができます(保険内診療)
・舌の力が弱い
舌がいつも下にある(舌低位)
舌の力が弱く舌が持ち上がらないため発音がしにくい
このような方は舌の力を鍛えることで自然と舌が上にあがるようになり
改善傾向に向かうとおもいます
舌の鍛える方法は→歯のはなし54、55をご覧ください
舌の動かし方は嚥下の時も重要で
高齢者の誤嚥性肺炎にも影響が大きいことからも注目されています