歯のはなし48
親知らずについて④ ~ドライソケット~
これまで数週にわたり親知らずの抜歯について説明してきましたが
抜歯を検討しているけどなかなか踏み切ることができない人の中には
「抜歯後痛みが出そうで怖い」という人が多いです
親知らずに限らず、抜歯をした後しばらくしてから激痛を感じたら
それは“ドライソケット”の可能性があります
しかし、この“ドライソケット”は気を付けていれば発生率は
かなり低くなります
では、ドライソケットとはどのようなものでしょうか
抜歯した後は穴が開いています
歯は骨の中に埋まっているので、骨に穴が開いた状態です
その穴は抜歯後骨から血がじわじわしみ出て、
お持ちのようになり、次第に固まってふさがります
塊のことを血餅(けっぺい)といいます
しかし、血餅が取れて骨がむき出しになった状態で刺激が加わったりすると
なかなか空いた穴がふさがらず感染して激痛になります
これが“ドライソケット”と呼ばれる状態です
ドライソケットになると、痛みも治りも長引き、辛いです
抜歯後、こんな行動をとるとNG!チェックリスト
□うがいをたくさんした
□舌や指で抜歯したところをさわった
□抜歯した辺りを念入りに歯磨きした
□抜歯した後に激しい運動をした
□飲酒した
□喫煙習慣がある
□長風呂をした
□処方された薬を飲まなかった
□腫れていたので氷で冷やした
「抜歯後痛みが出るかどうか」は歯の状況からある程度は予想できますが
はっきりと断定することはできません
痛みの感覚は人によって程度がちがいますし、
その日の体調などで抜歯後の経過が変わることもあるからです
しかし、それを恐れてそのままにしているほうが
後々、治療がもっと長引いたりつらい思いをすることが多いので
そういった歯の抜歯を先延ばしにすることはおすすめできません