きのした歯科クリニックからのお知らせ

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歯のはなし351

2023.09.09
歯周病と糖尿病

0367021005
歯周病が進行し、中等度以上の歯周ポケットはお口の中全体にある場合
その歯周ポケットの表面積の合計は掌(てのひら)と同じ程度と考えられています
歯周病を治療せずにいることは
出血や排膿しているケガをそのままにしているのと同様のことです
歯周病は自分では見えにくく、自覚症状も少ないので放置されがちです

歯周病は糖尿病と相互に悪い影響を及ぼします
糖尿病は体内で分泌されるインスリンのコントロールが上手くいかなくなる病気です
歯周ポケットから出て血流にのった炎症関連の化学物質は、
からだの中でインスリンの効果を下げてしまいます(インスリン抵抗性)
特に糖尿病の方の歯肉は健康な方よりも炎症が起こりやすいです

さいきんでは
「歯周病の治療をすると血糖コントロールが改善する」という研究成果が多く報告されています
歯周病は歯石を取り除けば治るというわけではありません
炎症の原因である歯石の除去だけでなく、
患者さん自身のブラッシングによるプラークコントロールが必須です
歯肉の炎症をコントロールすることができればインスリン抵抗性も改善し、
血糖コントロールもうまく機能していきます

気になることがあればお気軽にご相談ください