歯のはなし192
2020.05.09
抜歯のその後
むし歯や歯周病、破折など様々な理由で抜歯になることがあります
抜いた後はポッカリ穴が開いてしまいますが徐々にふさがっていきます
今回はそれがどのようにして治まっていくのかをおはなしします
抜歯した日
歯を抜いた穴(抜歯窩(ばっしか))が開いて骨がむき出しになっているので
抜歯窩にお薬を入れます
骨からジワジワと血がしみ出しているためお口の中が気持ち悪いと思いますが
うがいをすると詰めているお薬がなくなってしまったり、しみ出している血が流れてしまうので
抜歯した日のうがいは控えるようにしましょう(特にガラガラうがい)
これを守らないと痛みが出たり、治癒が遅くなるだけでなく抜歯窩が感染してしまうこともあります
歯磨きのときは軽くゆすぐ程度で十分です
※抜歯した日は長風呂や飲酒等血行が良くなることはお控えください
抜歯から数日後
抜歯窩に血がたまり、ゼリー状の血の塊「血餅(けっぺい)」ができます
この血餅がかさぶたの役目をしてくれます
抜歯から1週間以降
抜歯窩を薄い粘膜とコラーゲンが覆い、下から徐々に骨が戻り始めます
それとともに上の歯肉(歯ぐき)もふさがり始めます
抜歯から数ヶ月程度
ゆっくり時間をかけて抜歯窩はふさがっていきます
抜歯から約半年
抜歯する前と少し形は異なりますが硬いあごの骨に戻ります
上記のような治り方や期間は問題なく抜歯できた方の一例です
抜いた歯やまわりの状態が悪い場合は治るのに時間がかかることがあります