歯のはなし155
2019.10.19
前回お話ししたバイオフィルムについて
このバイオフィルムの中には虫歯の菌や歯周病の菌がたくさんいます
これが、低病原性のバイオフィルム(安定した力の弱い細菌)の場合、
虫歯や歯周病になりにくいのですが、口の中の清掃不良などが原因で
高病原性のバイオフィルム(乱れて力の強くなった細菌)になってしまうと
虫歯や歯周病のリスクがかなり高くなります
この低病原性のバイオフィルムが高病原性のバイオフィルムに変わることを
「マイクロバイアルシフト」といいます
しかし、逆手に取るとマイクロバイアルシフトが起こらなければ
お口の中は比較的健康な状態が保てるのです
マイクロバイアルシフトが起こる原因としては
栄養(お口の中の食べかすや汚れ)
pH(ダラダラ食べなどをして常に酸性にあるとNG)
温度
嫌気度
です
自宅のケアのみではやはり難しい部分もあるので、
定期的に歯科でのメインテナンスをおすすめします
参考資料
日本歯科医師会雑誌 2019 Vol.72 NO.2 「バイオフィルムを管理する予防歯科」天野敦雄先生
DMR NO.232 「予防歯科で防ぎ守る!~ポスト平成の歯科医療~」天野敦雄先生